2023年から2024年の新しい年を迎える年末年始の間にも、
あちらこちらの野立て太陽光発電所に於いてPVケーブル盗難事故が多発しました。
特に北関東の茨城県では2024年1月8日(月)から1月14日(日)の1週間の間に20件のPVケーブル盗難事件が発生しています。
これらはアラート等で異常を感知し盗難事故が発覚していますが、監視システムを装備していない太陽光発電所等は気が付いていない可能性も十分考えられ、実被害は計り知れません。以前は、高圧以上の太陽光発電所がPVケーブル盗難のターゲットにされてきましたが、最近では低圧の太陽光発電所のPVケーブル盗難事件も多発しています。
少し前に、損害保険協会が太陽光発電所に於けるPVケーブル盗難事故に対する保険補償制度の撤廃(※一部、街中や営農型の太陽光発電所については、免責金額を設定して継続できるところもある)が決まり、
今後は、自分の太陽光発電所は自己防衛するしか有りません。万が一被害に遭いますと、復旧費用に併せて、復旧までの発電停止期間、つまりは売電事業休業期間を合わせると一年間分の売電事業費を損失する事にも成り兼ねません。
特に昨今はPVケーブル品薄状況で、入手まで3カ月以上掛かるケースの稀では有りません。事実、現時点では、各PVケーブルメーカー共に納品の目途が立たない為、現在は受注停止していますのでPVケーブルが市場に有りません。
今後も新規の太陽光発電所建設は続いて行きますし、経済産業省が掲げる再生可能エネルギーの調達レベルには到底足りませんので、それらの状況を考えても、PVケーブルの品薄状態は続くものは間違え有りません。
従いまして、これからの太陽光発電所は、通常メンテナンスに加え、降雪災害、線上降水帯による土砂災害、台風への備えに併せ防犯対策が新たな課題が加わり維持も上がりますので、より一層発電効率を高められるよう、メンテナンス管理や必要に応じたリパワリング等に私達メンテナンス会社の技術向上も必須です。